退職交渉後にまさかの内定取り消し。一度、辞退した会社に再交渉
今回のトピック一覧
東京から札幌へのIターン転職のためにしたこと
前回の記事(東京での経験が活かせない・・Iターン転職のピンチを乗り越えるには?)では札幌へのIターン転職のプロセスを振り返りました。
そこで、見えてきたことと活動結果を簡単におさらいします。
気づき1:Iターン転職に必要なアプローチ
- 東京の案件でも札幌への異動が可能な仕事に就く
- 札幌の会社に就職する
気づき2:Iターン転職の注意点
- Uターン転職は地元に戻るということで理解を得られやすいがIターン転職は転職理由の説明が難しい
- 地方都市は募集職種に限りがあるため、東京での経験をそのまま地方で活かせるとは限らない
- 特にバックオフィスの人は職種変更そして、大幅年収ダウンの覚悟が必要
最終結果:紆余曲折を経て2つのオファーをもらう
- 2年後に札幌営業所への異動条件付きで東京勤務
- 札幌本社にIターン転職
ここまでは想定内の展開だったわけですが、ここから立て続けにアクシデントが起きます。
年収300万以上ダウンでもすぐに札幌にIターンしたい
今回の転職の目的は疲弊しきった心身をケアできる環境に移ること。必要なのは年収でも職位でもなく、広い空、綺麗な空気。
ここまで強く住みたい場所を強く意識するのは人生で初めての経験。
早く札幌に行きたい。収入は二の次でいい(2016年7月上旬)
年収は生活できる最低レベルあればあとはなんとかなる。頭で考えるのではなく、感じたことを大切に行動してみたい。
この考えは、条件がまるで異なる2つのオファーをもらっても変わらずだった。
- 札幌案件:年収382万+すぐに札幌へ
- 東京案件:年収600万円+インセンティブ(想定200万円くらい?)+2年後に札幌へ
頭で考えればどう考えても後者の方がおいしい話ですが、気持ち的にはもう2年も待てない。
そう感じてしまった以上、東京案件は辞退することを決め、直接会って辞退の意向を伝えることに。
ストレートに考えを伝えた結果、好条件につながる(7月下旬)
今回の転職の目的は「人生の方向性を変える」、「もっと自分のWant toに忠実になる」ため。
そんなテーマである以上、取り繕った辞退理由を話しても仕方がないので、ストレートに事情を話しました。
ヤシマサン、他社のオファーはそんなに条件がよかったの?
Bob(仮名)
いや、年収は300万以上ダウンだけれど、今すぐ札幌に行きたい気持ちを大切にしようと思って
やっしー
ホントにそれだけの理由で決めようとしているの?
Bob(仮名)
そうだよ
やっしー
ヤシマサン、早まるな。年収半分になるのはリスキーすぎる
Bob(仮名)
たしかに、年収ダウンは痛手だよ。でもこれ以上、東京で働くイメージができないんだ
やっしー
2年が長ければ、あとどれくらいなら東京にいられるか教えてくれ
Bob(仮名)
んー、正直なところ1年が限界だと思う
やっしー
わかった。それなら、1年後に札幌営業所に異動できるようにするよ。それならどうかな?
Bob(仮名)
1年でコミットしてもらえるならオファーレターにサインするよ。
やっしー
転職Tips
人生のステージにあわせて転職のテーマ設定は柔軟に。お金は後から取り戻せても時間取り戻せない。今しかできないチャレンジを大切にしよう。
1年後に札幌行きが決まったはずが・・まさかの展開
札幌行きの方向性が見えて一安心したのも束の間、まさかの事態が起きる。
ヤシマサン、本当にごめん。。オファーした案件がなくなった。どうしよう。
Bob(仮名)
クライアント事情ならどうしようもないか。他に打ち手はあるの?
やっしー
他の案件を紹介できるように動くから少しだけ時間が欲しい。
Bob(仮名)
OK。とりあえず連絡を待つよ
やっしー
このままでは全てが振り出しに戻ってしまう。そんな最悪のシナリオが頭をよぎった。
ピンチでも心がNOと言っている案件は断る(7月末)
このアクシデントから1、2週間を経て別の案件へのアサインを検討してもらったものの、ピンとこない。
実際にアサインの可能性があるクライアントと会ったものの、どうしても関心がわかない。
この状態で1年我慢したら、Iターン前に燃え尽きるのは目に見えている。
ここまでやってダメだったので、正式にオファーを辞退した。
この時点で年収キープで1年後にIターンするはずが、2週間後に無職になることだけが確定した。
9月から札幌で働き始めるにはどうしたらいいか?
転職が振り出しに戻った以上は現実的な選択肢は2つしかない。
- ゼロから転職活動を再開する
- 辞退した会社に復活再当選の交渉をする
いきなり復活再当選の相談をするのは気がひけるし、まずはいくつかの案件に応募し直してみた。
やはり選考期間が最低2、3週間、ただでさえIターンの間口は狭い。
もともと雇用形態にこだわりはない。北海道に行けるのであれば収入も生活ができる水準であればいいという考えに変わりはない。
そうなると復活再当選の交渉以外に選択肢はなかった。
内定辞退から復活再当選(8月中旬)
ダメ元でメールすると再度の面談で判断するとのことだった。
どうして辞退後に再度相談を?
課長さん
転居費用などのコストを考えて待遇がいい方を選びましたが、突然、内定取り消しになりました。
やっしー
なるほど。それは仕方ないですね。ところで、うちはヒゲNGですがヒゲはそれますか?
課長さん
はい、特に信念があってそうしてるわけではないので大丈夫です(笑)
やっしー
札幌とスカイプで1時間ほどの面談を終えて、すぐにOKの連絡が届いた。
わずか1ヶ月少々の出来事とは思えない、波乱万丈さだったが、これで9月から札幌にIターンすることが決まった。
転職Tips
目先のお金のために心を犠牲にする代償は後々大きい。他人の評価よりも貯蓄よりも大切なのは自分の人生に対する満足度。「年収アップ=転職の成功」という幻想を捨てよう。
(コラム)燃え尽きるまで頑張るのは不要。早めに転職を考えよう
短期間での離職は次の転職のときにネガティヴに働くのは事実です。
それでも大切なのはあなたの心身の健康です。世間の評価もお金も後から何とでもなります。
短期の転職は日系企業の選考では不利になる
私自身、転職回数が3回を超えたあたりから日系企業の書類選考を通過率はガタ落ちでした。
めずらしく書類選考を通過しても、面接はひたすら退職理由を聞かれて終わりということもしばしばです。
事情聴取のような取り扱いを受け、「真剣に応募しているのに失礼だ。こんなことで呼び出すなら書類で落とせ」と怒り心頭になりました。
能力で勝負できる環境を選べばいい
今回の出来事でも触れた通り、私は雇用形態にこだわりが全くありません。
そして、MUST要件は「将来の目標につながる経験を積めるか?」「最低限の生活コストに足る収入(月収20万以上)になるか?」くらいです。
他に、日々の仕事では「魂を売るのではなく、能力を売る」というポリシーで会社と対等に付き合ってきました。
そんな生き方をしていたら、転職回数が増え、日系企業は門前払いになり、外資系企業で働いている期間が長くなったという顛末です。
あなたの人生の主役はあなた自身。他人の評価は二の次。
こんな生き方をしているからこそ、伝えたいのが他人の評価よりも自分の気持ちを大切にすることの大切さです。
もちろん、世間がよしとする生き方から外れれば、それなりにしんどいこともあります。
私自身の例では、毎回の転職活動では20−30社は応募するのは常です。不採用通知を山のようにもらいます。
それでも、自分の心にウソをつかずに決めたことであれば、行動する気力は自然に湧いてきます。
通算400社以上に応募し、390回は不採用通知をもらっているにも関わらずです(笑)お金も評価もアップダウンこそあれど、何とかなるものです。