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一度きりの人生! 失敗しても学べばOK! チャレンジせずに後悔するのはNG!

平成から令和へ。一時代の区切りに自分のキャリアを総括してみました

 
平成のキャリアを振り返る
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Shin@多国籍組織づくりサポート
企業人事として早10年、日系ベンチャーや外資系企業で人事系の業務改革や立ち上げに従事。模範的な会社員の働き方が体質に合わず、独立、Iターン転職@札幌、オール外国人の日本法人の立ち上げなど、一度きりの人生なので常に全力投球をモットーに活動中。
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平成の幕が降り、新しい御代が始まりました。昨日までと変わらない日常があることがどれだけありがたいことなのかを実感する今日この頃です。

 

もちろん、一個人(社会人)としては常に激動、弱肉強食の環境で、「昨日のように明日もやれば大丈夫」という世界とは、悲しいほどに無縁であります。。でも、そんな環境にいるからこそ、危機感を持って、自己研鑽に当たれるので嫌いではない(無意識のレベルで欲している)、というわがままな人間であることを、最近になって自覚しました(遅い・・)。

 

そんな自身と社会との関わりを少しだけ客観的な目線で見つめ直そうという気持ちにさせてくれるのが節目なのだと思います。

 

そこで、今回は2007年に社会人デビューしてから、2019年の現在までの気づきをざっくりまとめてみようと思います。読者の方々のキャリアを整理する一助になれば幸いです。




株主資本主義崇拝の大学生、2年で落ち武者になる・・

ちょうど就職活動をしていた時は、ベンチャー経営者のサクセスストーリーをひたすら読み漁っている学生でした。

 

子供の頃から多数派に属することが嫌で、自分が決めたこと以外はやらないという協調性ゼロの道を地で行く人間でした。今となって見れば、この成り行きは既定路線だったように思えます(短期志向万歳!笑)。

 

もちろん、当時は、アルバイト、インターンシップ、学生団体立ち上げなどを通じて、社会の変化を肌身で感じたうえでの最適解だと信じて疑わなかったです(言うまでもなく)。

 

そして、勢いそのままに社会人デビューし、業績不振の会社でしゃかりきになって働くも、新卒のペーペーの努力でどうにかなるほど、組織は甘くないという現実を知ります。

 

結局、働けど働けど(月150-200時間くらいの残業・もちろん残業代支給なし)、結果は出ない、社風は合わない。そして、ボロボロになり、退職。。

 

タイミングもお見事で、リーマンショックとドンピシャでした。会社の財務体質はリーマンショックと関係なく悪かったので、たまたま、重なってしまいました。

 

相当に心身が疲弊していたので、V.E. フランクルの「夜と霧」「それでも人生にイエスと言う」や「般若心経講話」にはだいぶ救われました。

 

キャリアプランよりも直観のほうが大事

ずっとビジネス書中毒だったので、夢には日付を入れて、行動し続ければ、目標は実現すると信じていました。夢の次元に必要な経済状態、健康状態、人間関係などを綿密に書き出し、イメージをすると現実化していくという感覚です。

 

確かに、具体的にイメージし、臨場感が高まれば物事は実現しやすくなると思います。ただ、その目標が自分の心から湧き上がってきたもの(ハッピーだと感じるもの)でなければ、他の誰かが期待する自分になる術ばかり磨かれて、自分の心の声は聞こえなくなってしまうのは必定です。

 

20代後半からつい1年半くらい前までの5年少々は、このジレンマをいかに乗り越えるかを模索することに時間を費やしてきたような気がします。

 

この過程で、やっと目が覚めたのは、年収とかステータスとか気にする前に、必死に生きることが大事ということです。

 

誰にも強制されていないならば、うまくいかないことがあっても、誰のせいにもできない。これは原因自分論ではなくて、結果責任を引き受けるということです。

 

この5年少々の間で、キャリアチェンジは成功、外資転職成功、パワハラでギブアップ、独立に失敗、Iターン転職失敗、など、とりあえず身体を張って実験した結果、苦しくなるのは原因自分論のせいだとわかりました。

 

でも、他責は、自分の人生を誰かに預けている感じがして、受け付けない。うまくいかなくなって自己嫌悪になる原因は、自分の力ではどうにもならないことまで「自分のせいだ・・」と自責がすぎるからでは?

 

そこで、ようやく、原因自分論をやめて、結果責任を引き受けさえすればまぁまぁ清々しい気持ちでいられるということに気づきました。

 

まぁまぁ、というのは100%清々しい(自分にとって望ましい)結果なんて、まず起こりえないからです。そんな過大な期待は、歪んだ社会認識につながり、原因自分論とは違った角度で、心を苦しめますよね・・

 

マイノリティになって自国の文化・社会のありがたみに気づく

ひょんなことから、フランス企業の日本法人立ち上げの仕事をするようになり、1年半ほどで、8カ国(仏、英、西、白、土、伯、米、加)から集まった外国人約50人をケアすることに。

 

以前に外資系企業で働いていた経験がいかせるのは本社との交渉くらいで、海外から集まった社員の対応は初めて尽くしでした。

 

特に、ヨーロッパの人たちは、権力に対する正当性感覚が非常に敏感なため、些細なルール変更(実害ゼロ)であっても、手続き論や可能性ベースのデメリットについて常に個々に議論が求められることが多いです。

 

米国企業では、見たことのない労働者の権利意識の強さです。ここには、米系企業に見られる、経営目標の達成こそが社員のリターン(昇給・昇進)の大前提という発想はありません。

 

会社が「仕事に見合った給与と休暇を提供しなければ、働くことはできない」というのがヨーロッパの一般的な労働者の考え方なので、まさに労使関係観のコペルニクス的転換が必要になりました(笑)

 

このプロセスの中で、自分自身の労働観が、日本的かつアメリカ寄りであるかということをつくづく実感しました。

 

もうひとつ、重要な気づきは、日本の文化に興味があって、来日を希望している人ばかりということです。歴史的な遺産の豊富さだけではなく、窃盗リスクの低さ、信号を守る、といった社会規範を尊重する姿勢がフランスやブラジルから来日したメンバーの心を打つという話もよく聞きます。

 

最近は、日本は生産性が低い、海外を見習え、といった論調が目立ちますが、伝統や文化を維持するうえで大切な価値観・共同体の維持といった話題が少ないことには危機感を覚えます。

 

常に変わりゆく世界のなかで、他国との関係性において、自国のあり方を見直すというのは避けては通れない課題です。でも、変えることにばかり重きが置かれていて、自国の歴史や社会構造への理解を欠いているのは、自分で考えるのを放棄し、他者に隷属する選択をしていることに他なりません。

 

「ヨーロッパ的なワークライフバランスを日本で実現するために、ワークライフバランスゼロの人事」という皮肉な現実も、この気づきのためにあったのだと思えば、報われる気がします(笑)




(まとめ)12年の思考錯誤でわかったこと

いろいろと書きましたが、一言でいうとキャリアは、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学でのスピーチで語っていたConnecting dotsが真理だと思います。

繰り返しですが、将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。運命、カルマ…、何にせよ我々は何かを信じないとやっていけないのです。私はこのやり方で後悔したことはありません。むしろ、今になって大きな差をもたらしてくれたと思います。

日本経済新聞ウェブサイト(「ハングリーであれ。愚か者であれ」 ジョブズ氏スピーチ全訳 」)より

だからといって、「いつか点がつながるだ!」と何のあてもなく努力するのはしんどいし、経済的な自律ができないと資本主義社会では主体的な人生づくりは難しいのは紛れもない事実です。

 

ただ、原理原則的なことはこの程度のことだけで、人生に正解も不正解もないし、そもそも評価は他人がすることだし、という割り切りも大切ですね。

 

「経済的な自律を意識しながら、ゆるやかにチャレンジを続ける」

 

自分の意思だけではどうにもならないことがたくさんある。だから、全力を尽くしても避けられない失敗はあるし、うまくいったとしても自分一人で成し遂げられることなど、そうないわけで。

 

そんなわけで、変わらず、チャレンジを続けていきたいと思います。

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