Iターン転職を決めるまでに必須の3つのステップ
これまでに東京での仕事を辞めてIターン転職を決めるまでの道のりをありのままに紹介してきました。
タイトルだけご覧いただくと想像できるとは思いますが、結構、波乱に満ちた転職活動でした。
同じことがあなたに起こらないことを願わずにいられない内容です(笑)
一方で、実際に動いて検証したことで、これからIターン転職をしたい人のために役立つノウハウが見えてもきました。
そこで、今回はIターン転職の3つのステップをまとめてご紹介していきます。
今回のトピック一覧
STEP 1:Iターン希望先の仕事情報をかきあつめる
Iターン転職をするときに一番気をつけないといけないのは憧れを膨らませすぎることです。
特に気をつけたいのが仕事の環境が大きく異なる点です。特に東京から地方都市に行く場合は異国のように仕事の仕方が異なることがあります。
私自身、過去にアメリカ人、アイルランド人、香港人などアジア、アメリカ、ヨーロッパのチームと仕事をするなかでカルチャーの違いを体験してきました。
ところが、一番、カルチャーのギャップを感じたのは北海道の会社でした。詳細は今回は割愛しますが、憧れだけではなくマイナス面も確実に存在します。
フタを開けてみてビックリ、とならないためにも以下の3つのアクションは必須です。
1.人材エージェントにコンタクトしてみる
これはどの地域に転職しよとするにしてもMUSTのアクションであるのには変わりありません。
ただ、東京での転職活動と大きく違うのは求人数が圧倒的に少ない点です(正確には、東京は案件数が多すぎるだけ)。
大手の転職エージェントの支店、地域の案件を中心に扱うエージェントには必ずコンタクトを取りましょう。
そのうえで、以下の2点を確認して、現実的な希望条件を設定しましょう。
- 地域の収入相場
- 自分の職種に対するニーズ有無
2.正社員だけでなく、派遣求人もチェックする
次に注意が必要なのは正社員案件が想像以上に少ないという事実です。
そこで、狙い目として押さえておきたいのは以下の2つです。
- 首都圏の企業からのアウトソーシングを受けている会社
- 紹介予定派遣の求人
首都圏のクライアントを相手にしている会社はIターン転職を積極的に受け入れてくれるためです。
また、札幌の場合ですが、30代の中途社員は未経験かつ派遣社員からスタートしてる人が意外に多いです。地方都市は雇用形態やキャリアに対する考え方が東京とはまるで異なります。
転職マーケット理解のためにも派遣を含めた求人情報のチェックもしましょう。
3.タクシーで仕事環境を聞いてみる
最後に侮れないのがタクシードライバーとのコミュニケーションです。
これは私自身は海外でも国内でも馴染みのない土地に行ったときはタクシーで情報をゲットするようにしています。
特に「昔、東京に住んでいた」というドライバーさんに東京と比較していい点・悪い点を聞くのは参考になります。
面接官や人材会社は基本的にネガティブな情報を出しづらい立場の人たちなので、利害関係がないけれど親身になってくれるドライバーさんは強い味方です。
5分でもタクシーに乗るときは「●●からきました」「実はIターン転職を考えていて、いろいろこの土地のことを知りたくて」と話を切り出してみましょう。
STEP 2:転職サイト(正社員&派遣)をフル活用する
STEP1でも触れましたが、首都圏とは異なり、派遣社員から正社員への切り替えに柔軟な場合があります。
さらに、正社員でも給与が高い保証はありません。派遣社員からスタートしても、自分の経験を活かせるのであれば決して悪くない選択肢です。
この点を踏まえつつ、3つのポイントを意識して、求人情報を積極的に探しましょう。
ポイント1:職種のこだわりを捨てる
人事や総務などの職種は、中小企業が多い地方都市ではほぼ求人がありません。
企業規模が小さいと人事・総務・経理はひとまとめで、経理のウェイトが高いケースが多いためです。そこで、2つのポイントが必須になります。
- 未経験可能の仕事をチェックを探してみる
- 営業やIT系へのキャリアチェンジも覚悟する
札幌の場合では、ITエンジニア、デザイナー、コールセンタースタッフの仕事は常時募集がありました。
この傾向は今後も変わらないと予測できるのでIターン転職時は職種の変更も視野にいれましょう。
ポイント2:雇用形態も柔軟に検討する
生活に困らない最低ラインの収入がイメージできたら正社員以外の求人をチェックするのが重要です。
ここで押さえておきたいのは以下の2つのポイントです。
- 社風のミスマッチのリスクが結構高い
- 紹介予定派遣のニーズが高い(地元の人でも派遣からスタートする人が結構いる)
ひとつめでこけた典型例で、正社員で入社したものの、激しいブラック企業で3ヶ月で退職することになりました。
そして、その会社では未経験で派遣社員からスタートして正社員化している人が多数在籍していました。その後、札幌で仕事探しをしてみてわかったのが、紹介予定派遣のほうがストレスが少ない場合があるということです。
今の私だったら正社員だけではなく派遣社員の情報も調べたうえでIターン転職の選択肢を検討します。
STEP3:年収ダウンを覚悟する
最後に、Iターン転職で試されるのが年収ダウンを許容できるかどうかです。
地方都市は中小企業主体なので平均年収は東京より低いです。大企業でもアウトソーシング系の会社が多く、雇用は安定しても給与水準は高くないのが現実です。
2017年のDODA発表の都道府県別年収ランキングでは東京の平均年収451万円に対し、北海道は371万円でした。
どれくらい年収が下がるのか?
東京と同じ給与水準を期待している永遠にIターンは無理です。もちろんUターン転職もです。
具体的には、3割程度のダウンは覚悟しておいたほうがいいでしょう。そこまで下がらなければラッキーと考えましょう。
札幌の場合は、最低賃金が低い以外に、年収ダウンにつながる要因は大きく2つありました。
- 中途採用でも未経験前提で新卒同等の待遇(月20万以下もざらにある)
- 残業代を払わない会社が結構ある(経営者が強い。労働法への理解度が低い)
転職でキャリアアップして、年収もUP!という考えが通用しない地域もあるということを理解しておきましょう。
目先のお金よりも大切なものがあればレッツトライ!
年収が下がるのは構造的に避けがたいです。それでも、生活の豊かさが増すはずだと思える人はGOです。
もちろん、移住してみたけれど、合わなくて東京に戻ったり、別の地域に引っ越すかもしれません。
それでも、新しい土地に住んでみて得られる気づきは決して無駄になりません。
東京では味わえない豊かさもたくさんあります。空の広さ、空気のおいしさ、豊かな海の幸山の幸、子供がかけまわれる広い公園など、発見の連続です。
最後に:札幌に移住して味えた光景のご紹介
冬の北海道神宮は雪に澄み渡る青空がとても綺麗です(この空の青さに何度も癒されました)。
5月中旬の大通公園。晴れの日の日中は清々しくて気持ちいい(花粉症も心配無用です)。
札幌で回転寿司を食べるならトリトンがオススメ。食事だけなら一人2,000円程度で道産の魚をたくさん味わえます。
私の場合は北海道ですが、他の地域でも似た魅力を持っているところはあると思います。
私は北海道が大好きで札幌に移住しましたが、道民の人で「沖縄に住みたい!」と言っている人とも出会いました。
住みたいところに住むことで得られる充実感はお金では買えない価値が本当にあります。一度きりの人生なので後悔ないように生きましょう!