転職活動を開始してから1ヶ月以上経つのに最終面接まで進んだ案件がないと、進め方に何か問題があるように感じ始めます。
募集要項の条件を満たしていて、1次面接・2次面接で業務内容も理解できたのに内定をもらえないというのはよくあることです。
多くの場合はこれから紹介する5つの原因のうちのいずれかに該当しています。
次の1ヶ月で少なくとも最終面接までは進めるようにまずは、改善できるポイントがないかをチェックしていきましょう。
今回のトピック一覧
1.応募する前に悩み過ぎている
応募段階ではあらかじめ避けたい業界や会社以外には積極的に応募するのが得策です。
大幅な年収ダウン想定でない限りは、「入社したいと思えるかどうか?」は面接プロセスで考えれば全く問題ありません。
特にバックオフィスの職種の場合は、業界の垣根なく応募できるので幅広くチャンスを模索しましょう。
もし10社以上に応募しているが書類選考の通過率が2割を切っている場合は、次の要因を考えなければなりません。
2.募集ポジションの想定人物像とミスマッチ(書類選考NGの主要因)
書類選考では求人票の募集要項に記載している条件を満たしていてもお見送りになることがあります。
特に以下の2つのチェックポイントには注意が必要です。
(1)採用部門の年齢構成にマッチするか?
例えば、営業での転職の場合は、「IT業界での営業経験5年」と記載があっても、採用部門の平均年齢が若ければ、30代半ばの人は書類選考で不利に働きます。
一方で、クライアントの性質上、40代のメンバーを中心に構成される部門の場合は、業界知識と実績が十分にある30代前半の人はお見送りになることがあります。
年齢構成を把握するコツ
<転職エージェント経由で応募の場合>
担当者にチームの年齢構成を担当者にストレートに確認しましょう。
チームメンバーの構成を明らかにしない会社は要注意です。
<転職サイトで応募の場合>
社内の写真をヒントに組織の若さを把握しましょう。
口コミサイトを確認して入手するのも有効な手段です。
ただ、いずれの場合も推測の域を出ないので、この理由の場合は、あまり気にせずに別の会社への応募を進めましょう。
(2)自社に応用可能な経験を持っているか?
年齢構成と同様に候補者側では推測できないのが社内のワークフローです。
経験、スキルともに募集要件を満たしていても不採用になることがあります。この場合は、即戦力性に対する懸念を持たれていることが多いです。
中途採用では即戦力性が最重要項目です。そのため、同一業界や同一サイズの会社からスライドしてくる候補者が優先されます。
ミスマッチのダメージは絶大なので、リスク回避のために採用企業側は近いバックグラウンドを持った人を選びます。
具体的には「日系 VS 外資系」「大企業 VS ベンチャー企業」のカルチャーの違いが代表的なチェックポイントです。
それぞれの違いについては以下の記事で理解を深めておきましょう。
カルチャーの違いを理解するための参考記事
<日系 vs 外資系>
- 「外資系転職に失敗してからでは手遅れ。ありがちな3つの勘違いとは?」
- 「日系企業から外資系企業への転職で何が変わる?面接までに必ず知っておくべき違いまとめ」
- 「クビを恐れてはいけない。外資系企業への転職で失敗しないための心得」
<大企業 vs 中小/ベンチャー企業>
3.企業研究不足で志望理由が漠然としている(1次面接NGの主要因)
面接でお見送りになる最大の要因は事前準備の不足です。
1次面接でお見送りになる理由は事前準備不足以外に以下の理由が多いです。
1次面接でNGになる主な理由
- 志望動機がはっきりしない
- スキルはあるが応用が利かない
スキル面のミスマッチは致し方ないですが、志望動機がはっきりしないでチャンスを逃すのはもったいないです。
もし仕事をしながらの転職活動で忙しい時期でも、最低限の準備は欠かさないようにしましょう。
短時間で面接準備を進めるコツは「転職は時間が勝負。30分で出来る面接準備まとめ」で詳しく解説しているので、一度、確認しておきましょう。
4.退職理由と志望動機に一貫性がない(1次面接・2次面接NGの主要因)
採用ポジションで即戦力として活躍できる経験・スキル・意欲が認められれば、内定の可能性が見えてきます。
それでも、いくつかのご法度をしてしまえば、チャンスは台無しになってしまいます。
(1)前職への不満が転職理由になるのはNG
特に、気をつけなければならないのが、仕事を辞めた(辞めたい)理由の整理をつけないまま面接に臨むことです。
過去の職場に対するネガティブな気持ちが残っていると採用を敬遠されます(同じ気持ちが再燃する可能性があるため)。
(2)その場しのぎの面接対策は無意味
逆に面接の想定問題をつくりあげるのもナンセンスです。
その場しのぎの面接対策をして、内定をもらっても、入社後に評価を落とすだけです。
具体的には、以下の2つの問いに対する回答を、自分なりにしっかりと整理しておけば十分です。
転職理由を考えるための2つの質問
- 「なぜ直近の会社を離れる必要があるのか?」
- 「次の会社で何を実現したいのか?」
退職理由の整理に困った時は「面接で言いづらい本当の転職理由をうまくまとめる秘訣とは?」で紹介しているポイントを参考に進めましょう。
5.希望条件の優先順位づけができていない(2次面接・最終面接NGの主要因)
転職で最重視しているポイントを整理できていないと面接の最終段階(役員面接、社長面接)で迷いが生じてくるので注意が必要です。
最後の最後でチャンスを逃さないためには、以下の2つの視点を持つことが重要です。
(1)全てはトレードオフだと割り切る
高年収を目指して外資系への転職する場合は、クビになるリスクがあります。
もしワークライフバランスを大切にしたい場合は、仕事量を抑えるために年収は妥協が必要になるでしょう。
新しいチャレンジをする時は、常に「何かを得るために、何かを捨てる」というトレードオフを受け入れなければなりません。
(2)入社後のミスマッチが最大のリスク
最終面接では、オファー後の辞退を避けるために入社の条件に折り合いがつくかどうかを意識しながら面接を進めます。
そのため、以下のような確認をして、覚悟を確かめることが多いです。
候補者の心の準備を確認する質問
- 「前職よりも固定給が下がっても大丈夫ですか?」
- 「ベンチャーなので環境が未整備ですが大丈夫ですか?」
この問いに対して、しどろもどろの回答をすれば、まだ、腹が決まっていないと判断され、お見送りになってしまいます。
チャンスを逃さないように、2次面接段階で入社後の仕事と生活のバランスをシミュレーションしておきましょう。
最終面接までの流れを踏まえて準備するには「知らないと損をする転職の最終面接で失敗しないための3つの注意点」をご覧ください。
まとめ
転職活動が終始順調に進むのはごく稀なので、軌道修正を繰り返しながら、「納得いくまで活動しよう」と割り切って活動することが大事です。
特に、面接は「人生に数回だけ、名刺交換不要で多くの会社の話を聞きに行くチャンス」なので、1社でも多く進めるようにしましょう。
転職活動中の出会いや気づきは次の仕事に活きてくるので、ビジネスの視野を広げるチャンスとして有効活用しましょう。
活動改善の進め方のイメージがわかない場合は「はじめての転職で書類選考から大苦戦。内定まで半年間の活動記録を全公開」をご参照ください。