経験者が語る、うつ病からの回復、転職とそれ以外のキャリアとは?

企業に勤めていると自分では気がつかなくても色々なプレッシャーや、脅威にさらされています。

 

オーバーワーク、取引先への無理な対応、役職における成果へのプレッシャ-、上司や同僚、部下との人間関係全てが順調に上手く回っている、ということはまずありません。

今回は実際にうつ病を経験した方の体験談を交えながら、病気との向かい方から回復の道のりまでをご紹介していきます。



うつ病は身体の病気

うつ病に対して、社会でもまたオフィスでもまだまだ正しく理解されていないのが現実です。

 

うつ病の特徴は?

詳しくは専門家に尋ねることをオススメしますが、一般的にいわれている内容を簡単にご紹介します。

 

うつ病になると睡眠障害や気分の落ち込みが生じ、通常考えられないようなミスをしたり、会社に出勤しようとしても身体が思うように動かなかったりという症状があります。

 

これらは全て、精神の病によるものではなくて、脳内ホルモンが正常に分泌されないことで生じる症状なので、休息と治療の両方が回復には欠かせません。

 

責任感が強くてまじめな人ほどうつ病にかかりやすいといわれていますが、症状が重くなればミスも多くなり、身体のあちこちに支障を来すようになります。

 

回復には時間がかかる?

症状によっては健康になるまで早くても3ヶ月程度は要するといわれています。私の場合はまた社会に踏み出そうと思えるようになるまで約5年要しました。

 

回復にかかる時間は疲労の大きさによって左右されます。本人では気がつかないことも多いので、ご家族や周りの方たちのフィードバックで早期の発見につながることもあります。

 

身体症状が出なくても、気分が落ち込みやすい時には気軽にカウンセリングを利用したり、一定規模の会社であれば産業医面談を活用することで予防できるのがベストでしょう。

 

初期症状を軽視して、重症化してしまえば回復に年単位の時間を要することになるので、「今さえ我慢すれば」と考えて無理を重ねるのはやめましょう。

 

うつ病とわかったら休息が第一。休職や退職を恐れてはいけない。

家族がいたり、生活していかなくてはならないから、辛いと感じていても仕事を辞められない。そういうケースもたくさんあるでしょう。

 

まずはプロの手を借りることがスタートする

心療内科や精神科に通いながら、仕事を続けることも出来ます。実際私もそのような期間が2年ほど続きました。

 

こういった事情は必ずしも職場に詳しいことを話す必要はありませんので、自分なりに早めに対処することが大事です。

 

それでも、病院に通うのに都度、事情を説明するのが大変であれば、無理に隠さずに事情を話し、職場に協力してもらえるかを確認しましょう。

 

メンタルヘルスケアの制度が社内にない場合は、主治医に診断書に必要な対処を書いてもらったうえで、上司に相談してみましょう。

 

大切なのはあなたの命。仕事はどうにかなる

それでも、十分なサポートが得られないという場合があります。中小企業やベンチャー企業では、休職期間が短かったり、復職事例がないというのはよくあるケースです。

 

そんな時は、会社にしがみつく必要はありません。数ヶ月の休息を取ってからの転職というのもひとつの手です。

 

「一度辞めてしまったららまた転職できるのか?」と不安はあるとは思うのですが、一番大事なのはあなたの命です。

 

そして、本来の自分を取り戻せば、つらいまま走り続けるよりもはるかに簡単に仕事の結果も出るようになります。「焦ることなく休むこと」が仕事だと考えて休息をとりましょう。

 

転職で新たなキャリアをスタートさせるには?

うつ病が良くなってきて医師からもGOのサインをもらえたら、もしくはまた自分が働きたいと思えるようになったら、その時は社会に復帰するタイミングです。

 

回復目前での焦りは禁物

それまでは焦る気持ちもあるとは思いますが、自分から一歩踏み出そうと思えるようになるまでは、まだその時期が来ていないと思ってください。

 

焦らず、じっくりとこれからの道を模索する時間も必要です。これからの自分はどのように生きていきたいのか、生きていくべきなのかを考える時間です。

 

今は働き方も多様になってきました。以前のように、「1社で定年まで勤めあげる」というのはすでに過去の話です。自分で人生をデザインして、それに合わせて転職すればいいのです。

 

病気を回復するプロセスで得た学びを認めてくれる環境を見つける

企業によっては年齢や病歴がネックになることももちろんあります。
日本の企業にはまだまだそういうところは閉鎖的な所があるのは否めません。しかし未だ人材不足に悩む企業が多いのも事実です。

 

例えば、以下のようなアプローチも可能でしょう。

  • 地方の企業で働いてみる
  • 今までの経験を強みとして活かしていく(それがイヤでないのなら)

 

面接で、正直に、今までの経緯、自分の病気の現状を話すことがポイントです。企業によってはそれで採用してもらえないところもあるでしょう。

 

でも、そのことを隠して就職するのはまた同じ事を繰り返す恐れがあります。うつ病になるのは珍しいことではないことを知っている相手を選びましょう。

 

うつ病を患ったことで学んだことを整理して「うつ病を克服した」強みとして考え、面接で話せるようにしましょう。理解してくれる経営者、採用担当者の人は必ずいます。

 

会社員以外の働き方へのチャレンジ

私は転職せずにフリーランスという道を選びました。会社員以外のキャリアに目を向けてみると選択肢はさらに広がっていきます。

 

この道を選んだには2つの理由があります。

  • 自分の体力にあった仕事量から始めて少しずつキャパを増やしていきたい
  • 毎日のように満員電車に乗って会社に通うということは体力的に無理がある

 

休業中に関心がわいたテーマにチャレンジすることもできますし、再出発に遅すぎると言うことはありません。

 

大切なのは同じ事を繰り返してしまわないように、自分の生き方を大切にすることです。

 

まとめ

治療のために要した時間を「無駄に過ごしてしまった」と感じる必要はありません。むしろ、本当の自分に気づく貴重な機会になっていることが今回の体験談からわかります。

 

今回はフリーランスの道を選ばれていますが、治癒してから会社員に戻った知人もおり、その後再発したという話は聞いていません。

 

休職・退職して、休息を取るとキャリアが一旦中断されるので気がひけるでしょう。それでも、職場復帰を焦って、再発を繰り返すよりは回復が確実に回復が早まります。

 

もし休むのが怖い時は、病気は「あなたはその道を進まなくていいんだよ」と最適な気づきを与えてくれていると信じて新しい道を進みましょう。

 

※ブランクや転職回数に不安がある場合は以下の2つのエピソードのあわせ読みがオススメです。
・「はじめての転職で書類選考から大苦戦。内定まで半年間の活動記録を全公開
・「リストラから離婚危機へ。アルバイトから正社員に転職するまでの道のり。



Shin@多国籍組織づくりサポート: 企業人事として早10年、日系ベンチャーや外資系企業で人事系の業務改革や立ち上げに従事。模範的な会社員の働き方が体質に合わず、独立、Iターン転職@札幌、オール外国人の日本法人の立ち上げなど、一度きりの人生なので常に全力投球をモットーに活動中。