日系企業から外資系企業へ転職するときは仕事に対する考え方の違いを押さえておかないと危険です。
漠然と「外資系=成果主義」という漠然とした理解では、入社してからイメージとのギャップに驚くことになります。
そこで、今回は「外資系の成果主義とは何ぞや?」をテーマに4つのポイントを外資系経験者の視点からまとめていきます。
外資系への転職がはじめての方は「クビを恐れてはいけない。外資系企業への転職で失敗しないための心得」もあわせてご覧ください。
今回のトピック一覧
鉄則1:年齢に関係なくプロとしてのパフォーマンスが問われる
外資系企業は即戦力となる人材を採用して、最大限に活躍してもらうという考え方をしています。
日系企業では、社歴や年齢が社内での発言力に影響することがありますが、外資系は何よりも実績が重視されます。
- 年齢よりも実績が重視される
- 会社に対して忠誠心が強くても結果を出せないとNG
- 結果を出すための行動が常に期待される
理由はシンプルで、「結果を出さなければいつでも、誰でもクビになる」という前提で組織が運営されているからです。
このような話を聞くと「いつもみんな怯えながら仕事しているのでは?」と思われることがありますが、それは違います。
プロ野球やサッカーなどプロスポーツの世界をイメージして頂くとわかりやすいと思います。
「結果が出ないとクビ」という世界にいる選手でも、試合や練習の合間に和気あいあいとしている姿を見たことはありますよね?
外資系勤務はクビのリスクがありますが、自分の力に自信さえあれば、力勝負を楽しめる世界でもあります。
鉄則2:待ちの姿勢はNG!必要な情報は自分でゲットする
外資系に転職したら真っ先に取り組むべきは社内のネットワークづくりです。
日系企業は転職してから会社に馴染めるように数ヶ月待ってくれることが多いですが、外資系はここもスピード重視です。
All hands(全社ミーティング)やチームミーティングへの招待をしてくれることはありますが、自分から関係づくりするのが欠かせません。
誰かに話しかけてくれるのを待っているとあっという間に数週間ロスしてしまいます。これは致命的です。必要な情報は自分でつかみにいく姿勢が大切です。
そっかー、うちは中途採用でも会社に馴染むまでに数ヶ月はかかると思っているから、日系企業よりも要求が高いのはよくわかるね・・
成果主義の社風だと「個人主義で社内に協力関係がないのでは?」と思われがちですが実際は逆です。
成果主義が浸透している会社ほど人間関係が重要になります。
- ひとりで完結できるような簡単な仕事はない。
- みんなと仲良くなる必要はない
- 仕事の結果を出すために役職や部署の垣根を超えて人間関係を作ることが重要
鉄則3:仕事は自己管理が求められる!受け身はNG
日系企業との最大の違いは各ポジションの責任範囲や期待される役割が明文化されていることです。
日系企業にいた時は役割に関係なく何でもやるのが前向きと評価されましたが外資は逆ですね。
なるほどー、確かにそれは真逆だねー。自分の役割にこだわらず仕事に取り組むのは本人の成長につながるし、いいことだと思うけどねぇ〜
たなかさんの考えに100%同意です(笑)私自身、日系ベンチャーにいる時に何でも首を突っ込んでやらせてもらえたが今のキャリアの礎になっているので。
でしょでしょ!役割の範囲でしか動かないなんて、セクショナリズムを助長するとしか思えないね。
そうですね、チームワークを重視する価値観がない会社に外資の考えを持ち込むとギスギスするしてしまいますね・・
- やるべきことをやったらサクッと仕事を終えて帰れる。休暇も取りやすい。
- チームのために頑張ったのに、誰かに成果を持ち逃げされるリスクが低い。
- 業績評価のポイントがわかりやすい。
外資系企業は自己管理重視が求められる分、日系企業よりも社内の付き合いや空気を読んで残業するというストレスは抑えられます。
業務の無駄を極力排除するために役割がクリアになっているので、ワークライフバランスも取りやすいです。
鉄則4:評価はシビア!上司との人間関係は超重要!
外資系のイメージで誤解されがちなのが、「結果さえ出せば何してもOK」と思われがちな点です。
英語は敬語がないから、ラフなコミュニケーションでもOKというのも完全なウソです。
日本語のように尊敬語、謙譲語、丁寧語といった使い分けがないだけで、ワードチョイスを丁寧にして相手をリスペクトしていることを伝えるのは超重要です。
さらに気をつけないと大失敗するのが、上司はあなたをクビにするかどうかも決められる点です。外資系は上司が人事権を持っているケースが大半なので上司との人間関係は日系企業以上に大きな影響を与えます。
この点を押さえておけばあとは基本的な評価システムを知っておけば、転職してからサプライズになることは少ないでしょう。
- 評価期間(四半期や半期)内の目標達成度が評価対象
- チームワークは重視されるが、個人目標の達成ありき
- ボーナスの査定は個人業績が重視される
外資系でもチームワークを大切にする会社では、チームやカルチャーづくりへの貢献も評価対象になります。「外資系=個人主義」と勘違いされがちですが、「成果主義であっても、個人主義での行動は評価されない」という点には注意が必要です。
鉄則5:居心地のいいオフィスでは思い切りリラックスする!
外資系企業は日系企業よりもオフィスのデザインや社内イベント、オフィス内のサービスなどに細かく気を配ります。
これは高いパフォーマンスを発揮するには職場の居心地をよくしてあげる必要があると理解されているからです。
- 定期的な社内イベント
- 社内表彰や褒章(旅行など)
- 高級なコーヒーマシーンを設置
- ドリンクやフルーツなどを自由に食べられる
成果に対しては非常にシビアですが、それでも、外資系の方が働きやすいと感じる人が多いのはこういった配慮があるからです。
ソファでくつろいで仕事をしたり、カフェスペースでコーヒー片手に営業戦略を練るなど、リラックスしながら思い切りクリエイティブになりましょう!
鉄則6:ワークライフバランスを大切にする
外資系企業は海外オフィスのカルチャーを日本にも浸透させたいと考えていることが多いです。
そのため、日本的な長時間労働は推奨されません。オンオフをはっきりつける方が評価されやすいです。
大切なのは成果につながるアクションを無駄なく実行することです。結果を出さずに時間が来たら帰るというのは当然アウトです。
重要な局面では、時差がある海外との会議やクライアントとの接待などにも積極的に時間を割くべきです。
そのうえで、ひと段落ついたら、定時帰りをしたり、1週間や10日程度の休暇を取るといったメリハリが大切です。
結果を出すために無駄なく行動するには鉄則2の情報収拾が欠かせません。外資系は情報戦です。効率よく結果を出して、年に1度は海外にバカンスというのもいいですね!
まとめ
外資系企業は、社員は全て一人のプロとして採用されるため、結果が常に問われる厳しい環境です。
それでも、成果に対するリターンをタイムリーに与えてくれる環境は、結果重視の仕事をしたい人には居心地がよくなります。
もし社会人になってから数ヶ月の研修なしに現場に出たことがないという場合は、相当なギャップがあるので気をつけましょう。
ここでお伝えした6つの鉄則を実践すれば外資系で十分やっていけます!外資転職の準備をどんどん進めたいという場合は、私がやっている外資転職相談会も是非ご活用ください!