社会人になって2、3年経っていれば、基本的なビジネスマナーは身についていて当たり前だと思われています。
ところが、いざ面接で会ってみて、驚くような対応を取る方にまれに出会います。
悪気がないケースが大半ですが、多くが面接慣れしていないことが原因と思われるものです。
そこで、ポイントを知らないことが原因でチャンスを逃さないよう、NG行動を今回はまとめてご紹介していきます。
今回のトピック一覧
1.無連絡での遅刻は絶対にNG(キャンセルは論外)
在職中の転職活動の場合は、想定外の残業になり、時間に間に合わなくなってしまうことがあります。
正当な理由での遅刻はやむを得ないですが、無連絡で遅れてくるのは、非常に印象が悪くなります。
(1)面接官は基本的に忙しい
中途採用の面接は部門長や現場リーダークラス以上の社員が担当するケースが多いです。
そのため、面接は社内の会議や重要クライアント対応の合間をぬって設定されているので、待ちぼうけをさせれば、印象は最悪になります。
時間に対する意識は業界によって差がありますが、「電車遅延等で10分程度遅れる」というのがギリギリセフのラインと思っていた方が無難です。
急な残業等で時間に間に合わなくなるリスクがある場合は、時間に余裕がある日程を確保することをオススメします。
(2)リスケは選考で不利になる
通常、中途採用の現場では採用の目標時期が設定されています。さらに、最終面接を社長クラスが担当する場合は、面接が可能な時間に限りがあります。
人手不足になっている採用部門をケアするのが至上命題であるため、一人の候補者のために全体の選考スケジュールを後倒しにすることはありません。
そのため、急なリスケをすれば(志望度が低いと見なされて)、あなたを待たずに採用が決まってしまうことがあります。
もし面接に案内されたとしても、本命候補が辞退したときのバックアップ要員として扱われる程度になると覚悟しておく必要があります。
2.自発的な応募理由・志望動機がない
もし応募理由を「転職エージェントや知人に紹介されたから」と言い切ってしまえば、面接官の心証を確実に害します。
「あなたと一緒に働くイメージを確かめたい」と考えている人に対して、「とりあえず来ました」と答えて評価が下がるのは当たり前です。
(1)面接官が聞きたいのは関心を持った理由
面接官が業務の一部として面接に時間を割いているのは、今のチームに新たな価値を生み出せる人材を調達するためです。
そのため、候補者の応募理由を知ることで、採用活動の方向性常に検討しています。この面接官のニーズに応えるのが大切です。
面接官に必ず伝えるポイント
- 競合他社と比べて魅力的に映った点
- 現職からあえて移りたいと思った理由
より細かなポイントは「転職理由が原因で面接に落ち続けないための3つの鉄則」で整理しておきましょう。
(2)興味が薄れたときは辞退する
面接を受けるなかで他社や現職の条件面を比較をした結果、関心が無くなってしまうことがあります。
応募段階では、どこにご縁があるかわからないので、興味が沸いた求人に積極的に応募するのは大切です。
しかしながら、もし関心が薄れてしまった場合は、消化試合として臨むのではなく、辞退することをオススメします。
新卒採用の場面で「会社選びとは恋愛と同じ」だと例えられますが、中途採用の場面でもこの点は変わりありません。
「お互いの関心が高いうちに会う」「あなたは2番手という態度は決して見せない」というのは面接テクニックではなくマナーです。
3.気が遠くなるほど長い自己PR
面接は30分から1時間程度のなかで、「採用企業の事業拡大への貢献」「候補者のキャリアアップ」の方向性がマッチするかを確認する場です。
一方的なプレゼンテーションにならないように以下の2点を押さえておきましょう。
(1)冒頭の自己紹介は5分が限度
もし面接冒頭の自己紹介で10分以上話し続ければ、面接結果は一気にマイナス方向へ傾きます。
長い自己PRがNGな理由
「あなたのニーズを確認せずに一方的に自社製品を紹介し続ける」初対面の営業担当者に好感を持てるかどうかを考えれば理由ははっきりします。
セールスの導入段階で嫌われてしまえば、その先の機能面(=経験・スキル)を比較する以前に検討の土俵から脱落してしまいます。
このようにな事態にならないよう、自己紹介は「募集ポジション関連する経歴をダイジェストで話す」程度にとどめることをオススメします。
(2)面接の持ち時間は半々と心得る
面接は、面接官と候補者がお互いに質問をしながら、事業の成長とキャリアアップのシナジーが発揮出来るかを確かめる場です。
コミュニケーションを円滑に進めるために以下の感覚を予め意識しておきましょう。
面接成功の判断基準
<会話になれば成功>
自然な会話のなかでお互いのチャレンジの方向性を確かめ合うことができれば、お互いに有意義な時間になり、ポジティブな結果を期待できるでしょう。
<一問一答ならベター>
コミュニケーションが単調であっても、相手に求められた回答が出来ていれば問題ないです。
もし一問一答のように面接が進んでいっても無理にフランクな展開にしようと焦ることなく淡々と乗り切りましょう。
<語り部はアウト>
一番避けたいのは「一聞かれて十答える」パターンです。一方的に話してしまえば、「空気を読めない」「経歴にこだわり過ぎている」という印象を持たれやすいです。
沈黙を避けたい場合は話すのではなく、逆質問を交えるようにしましょう。
面接を盛り上げる引き出しを増やすには「転職成功の秘訣は面接での逆質問。外せないポイント3つと30の質問例」を一度ご確認ください。
まとめ
書類選考を通過した時点で、採用企業はあなたに興味を持ってくれているのでビジネスマナーの不徹底で不採用になってしまうのは非常にもったいないです。
人間は基本的に「自分に関心を持ってくれた相手を好きになる生き物」だという原則に立ち返り、面接では逆質問を通じて会話の幅を広げましょう。
そのためには、企業研究に最低でも30分は確保し、3-5個程度の逆質問を準備してから面接に臨みましょう。
採用企業の情報はインターネット上からも十分に調べられるので、「採用情報の調べ方」を参考にして準備をしておきましょう。