中途採用の面接回数は2、3回であることが一般的です(急募案件や大量採用のケースは1度のケースもあり)。
最終面接は社長や役員クラスの最終確認になることが多いので、実質的には2次面接までで勝負が決まります。
限られた面接時間であなたの魅力を伝えるには、短時間で面接官の聞きたいテーマを特定しなければなりません。
これは単に内定をもらうためだけではなく、入社後のミスマッチを防ぐためにも重要なポイントです。
そこで、今回は転職成功には欠かせない1次、2次面接までの面接官のチェックポイントを解説していきます。
もし面接の事前準備の仕方に不安がある場合は、以下の2つの記事を先にチェックしておきましょう。
「転職の企業研究で必ずチェックすべき5項目を徹底解説」
「徹底解説!転職の面接で失敗しない志望動機のまとめ方」
今回のトピック一覧
1次面接通過に必要な3つのポイント
中途採用面接が3回以上になる場合は、1次面接では主に以下の3点がチェックされています。
① 経歴紹介、応募理由を端的に説明できているか?
自己紹介は端的に話すことが重要です。3分以内に収めるようにしましょう。
3分では自分の人生は語りつくせないッス!!
まずはマイケルさんのキャリアの概要だけ伝えられればOKです。出会い頭でいきなり細かい商品の説明する営業マンってどうですか?
それはNGッス!!お客様のニーズを確認していないのに売り込むなんて論外ッス!
ですよね!マイケルさん、面接の時はマイケルさん自身が商品です。だから、自己紹介でいきなり10分とか話し続けたらやばいですよね?
そういうことか・・全部話そうとするのはやめにするッス!
自己紹介だけで10分以上話してしまうと1次面接の通過率はほぼゼロになると覚悟しておきましょう。
長い自己紹介がNGな理由
長い自己紹介はこんなマイナス印象を与えてしまうので絶対に避けましょう!
- 経歴を要約して話すことができない→論理的思考が苦手?
- 一方的に話し続ける→コミュニケーション力が低い?
② 募集ポジションで求められる経験値に合致しているか?
中途採用は社内の人材では補えないスキルや経験を社外から調達する活動です。
(例)営業リーダーポジション採用の場合
- 採用理由:業績20%アップを実現のために若手社員を引っ張れる人が必要
- 理想の人物:営業経験3年以上、リーダー経験・数値管理経験、他部署を巻き込むコミュニケーション力がある
もしこのような役割を果たせる人が社内いれば、部署異動や若手メンバーの昇格などで対応が可能です。ただ、事業の急成長や欠員補充の場合は、1〜3ヶ月以内には即戦力人材の採用が必要になります。
そのため、あなたの経験やスキルが採用企業の要件に合致しなければ、お互いに不幸な結果を招くことになってしまいます。
経験のミスマッチが招く不幸な結末
- 経験が不足している場合:結果を出せずに周囲の期待に押しつぶされる
- オーバースペックの場合:刺激が不足してすぐに仕事がつまらなくなってしまう
目先の内定を焦ってしまい、背伸びし過ぎたり、やりたいことに妥協しすぎるのは禁物です。
③ 入社時期・希望年収が採用プランにマッチしているか?
経験、スキルがマッチしていてもオファーにたどり着かないケースがあります。
その代表格が入社時期と希望年収のミスマッチです。
オファー後1ヶ月の入社が理想
採用の背景は急拡大や急な欠員です。そのため、既存社員が不足しているリソースを埋めているケースが大半です。
そのため、オファーレターにサインをしてから1ヶ月(どんなに長くても2ヶ月)で入社することが要件になります。
(例)スピード重視の案件の場合
- 入社時期が遅ければそれ自体がお見送りの理由になるので要注意!
- 逆に、多少の経験不足はやる気と入社時期の速さで補えるチャンスあり
希望年収が採用予算オーバーの場合は交渉が難しい
採用予算は採用企業内で既存社員の年収とバランスを見て決められています。
そのため、どれだけあなたの経験スキルを高く評価していても、予算を大幅に超える金額でのオファーは難しいのが実情です。
この場合は、最初の選択肢を取れるほど魅力的な仕事でなけば早々に選考辞退したほうがよいでしょう。
- 年収よりも経験と考えて、年収ダウンを受け入れる
- 経験をより高く評価してくれる会社を目指して選考を辞退する
2次面接は実質的な最終選考
1次面接の段階では少なくとも3、4名程度の候補者が通過します。
この3、4名から1、2名に絞り込むプロセスが2次面接です。最終面接は社長や役員クラスとの顔合わせ的な意味合いが強くなります。
そのため、他の候補者との最終決戦は2次面接だと理解しておきましょう。
2次面接では実務を想定した回答が必須
1次面接と2次面接の最大の違いは、入社した場合の仕事の組み立てを問われる点です。
1次面接の質問内容
募集ポジションに対する理解度や候補者の経験の確認がメイン
2次面接の質問内容
実践を想定した質問がメイン。ケーススタディで即戦力性を試されることもあり。
そのため、2次面接で他の候補者と差をつけるためには、1次面接段階で2次面接を想定した情報収集が必須です。
1次面接での逆質問の質が2次面接の結果を左右する
実務をイメージしたQ&Aを実践するには事前に実務にまつわる情報が欠かせません。
そこで、重要になるのが1次面接での逆質問タイムです。そこで、具体的に聞いておきたい内容は以下の3つです。
1次面接でMUSTの逆質問
- 採用部門が抱えている課題(採用背景)
- 部門内のチーム構成(レポートライン)
- 期待している役割(立ち上がりのスピード)
この情報があれば書類選考通過後に調べた情報と組み合わせて実務のイメージに落とし込めます。
面接回数を事前に確認して無駄ない対策を!
ここまでは面接回数が3回の場合を想定した対策をご紹介してきました。
面接回数を勘違いして準備不足にならないように注意が必要です
面接回数が1、2回の場合
ただ、企業規模や募集人数の状況によっては、面接回数が1、2回というケースもあります。つまり、1次、2次面接が最終面接になります。
この場合は、書類選考通過後の企業研究の質を高めるだけで、他の候補者と差別化が図れます。
ただ、ポイントは面接回数が3回の場合と変わりません。どれだけ実務のイメージを具体的に持って話せるかが勝負の分かれ目になります。
面接官の視点に合わせた逆質問が有効
面接官の回数だけでなく、面接官の役職や担当が何か?も対策を考えるうえで重要なポイントです。
面接官別視点の違い
- 社長の場合:実務能力<将来性(幹部候補かどうか)
- 事業部長の場合:将来性<今期の部門業績への貢献
- 人事の場合:部門目標<企業風土・募集条件とのマッチング
相手の立場を理解せずに質問をすれば、的確な答えを得ることはできません。さらには、逆質問をきっかけに話題が弾むはずが盛り下げてしまうことにもなりかねません。
そのため、面接官の役割も意識した面接準備を心がけましょう。
まとめ
今回紹介した面接官の視点を押さえておけば、面接前に30分〜1時間程度でウェブで情報を調べれば事前準備は問題なくできるようになります。
面接を通過するための対策を練る以上に、本当に入社して一緒に働きたいかをチェックするほうが重要です。
面接は実際に働く可能性がある人の人間性やチームワーク、企業文化との相性を確かめられる唯一の機会です。
やりたい仕事で市場価値を高めていくためにも、面接で尊敬できるチーム、チャレンジングな経験があるかをしっかりと確認しましょう。
将来の可能性を広げるために面接準備は手を抜かずに、万全を尽くしましょう!